映画「(r)adius ラディウス」感想
この記事にはネタバレが含まれます。
ちょっとミステリーっぽいSF映画の「(r)adius ラディウス」を見た。
うーん、キャプションが「衝撃のラスト」的な煽りだったけど、「実は主人公は快楽殺人鬼でした」はSF的な映画のオチに持ってくにはちょっと微妙じゃないみたいな気持ち。コアの部分が「半径15メートルぐらいに入った生物が即死」って珍しい設定なのに、記憶喪失の主人公が実は殺人鬼ネタを入れるのはなんか入れすぎというかSFネタに対してありきたりすぎというか……。
脚本的には記憶喪失の男が目覚めて、何もわからないまま人々に助けを求めるが近づいた人たちは皆突然死してしまう。最初はガスかなにかと疑うが、どうも自分が中心に起きているらしいと気が付く。家に隠れてやり過ごそうとするが、なぜか死なないかつ、そばにいると生物が死ななくなる女性が訪ねてきた。その人も同じく記憶喪失で、その記憶喪失の原因を探ればがこの現象の理由が分かるのではと探っていくが……みたいな感じだった。
SF部分は珍しい設定だし、現象とか原因を探していくのは面白いし好き。ただ対になる人がいるとか、離れれば人が死ぬとわかっているのに迂闊な行動するとか、どうにも展開の都合でキャラが動いている感じが誤魔化せてなくて微妙かも。SF部分も謎の超強力な雷みたいなので帯電体質?みたいになって他人の脳の電気信号が壊れてしまう?みたいなふわっとした感じだったし。
女性側の一卵性双生児設定とか、男性が実は快楽殺人鬼で双子の姉を殺した犯人だったとかは入れない方がよかったんじゃないかなという感じだった。なんか方向の違う題材がかみ合ってなくて話が迷子になっちゃった感じ。というか短期的な記憶喪失になったぐらいで人間の性質が善良になって、最期に過去の自分の殺人嗜好を悔いて自殺するとかなんかちぐはぐな感じがする。
ちょっと脚本が突飛な展開x突飛な展開って感じで視聴者置いてけぼりって感じだった。素直に「近づいた人たちが死んでしまう」っていう不思議部分を丁寧に深堀っていったほうがよかったんじゃないかなぁ。ミステリー部分を推すにしても、序盤がSF部分の説明に割かれてるせいでミステリー部分の伏線が入ってくるのが中盤以降なので、なんか唐突に入れられて唐突に解明された薄味な感じ。
やりたいことが混線したりや視聴者の積み立てていったキャラの描き方に一貫性がないってのは映画をなんかチープにするというか、視聴者をがっかりさせちゃうなという感じ。というところで題材は珍しかったものの映画としてはいまいちだったなという評価。