「アンドリュー・ワイエス展」感想
今日はアンドリュー・ワイエス展に行ってきた。
ちょっと上野の東京都美術館でやっているとの話を聞いたのでふらっと見に行った形。アンドリュー・ワイエス氏のことは良く知らない状態であったけど20世紀アメリカ具象絵画を代表する作家とのことで3階のフロアをまるっと使った大きめの展示だった。
アンドリュー・ワイエス氏の時代はアメリカ抽象表現主義、ネオ・ダダ、ポップアートあたりが前面に出ている中で、そこから距離をとってあくまで具象絵画にこだわっているところが珍しいらしい。実際に作品も風景画、もしくは風景に一人または動物がいるような精緻な水彩画がほどんどだった。
ちょっと個人的には抽象絵画のほうが好きなのもあり、基本的に具象絵画のワイエス氏の作品はあまり刺さるところは正直なかったけど、オルソン家の家とオルソン姉弟をモチーフとしてずっと描き続けたところは思い入れがすごいなというところはある。
今回の企画展のテーマが「境界」なのもあり、ワイエス氏の窓やドアなどの中心とした境界を描く絵画がまとめられていた。水彩画でもだいぶ特殊な書き方をしているらしく、かなり精緻な光の表現がされているなと思った。
ただモチーフとしてはオルソン家のドアや窓をひたすら描いている感じで、ちょっと正直派手さはないというか地味だなというところはある。ただ30年近くオルソン家を描き続けているのもあり、オルソン家の姉弟が亡くなるまでの物語も感じられるのはあった。
モチーフとしてオルソン家を描いているとはいえ、人を直接描いているものは少なく、家の扉や窓などを描くことで間接的に人の営みを感じられるような感じだった。特に割れた窓を布で塞いでいる少しユーモラスな絵もあった。
今だとどうしても写真が強いのでこういう精緻な具象絵画は減っている感じはあるけども、人間の認知を通した水彩画はまたちょっと違うなというところはあった。