YouTubeと前衛的な音楽について
自分が音楽をちゃんと聴き始めたのは中学生ぐらいで、その当時はTUTAYAとかGEOとかでレンタルCDを借りて聞いていた。当時はアジカンとかスキマスイッチとか流行ってた気がする。家庭環境の関係でテレビはほぼみてなかったので、音楽といえばCDで聞くものだった。
高校に入ってからは寮に入っていたからテレビも無ければCDも聞ける感じではなくなったけど、ニコニコ動画が流行っていたのでボカロとかネットでのインディーズ曲が音楽の中心だった。あとはアニメのOP/EDとかの曲とかぐらい。
そのあと社会人になってからニコニコ動画からは離れてしまい、YouTubeが音楽の中心になり、しばらくVRChatとかの音楽関係の影響でダンスミュージックを聞くようになり、また最近はYouTubeにもどっている。
昭和ぐらいでは街に音楽があふれていたみたいな表現を見る気がするけど、平成以降はCDとかネットが音楽の中心で、公共の音楽というよりは個人のための音楽という感じがしている。
個人にパーソナライズされた音楽を聞くせいで、最近の世の中で流行っている音楽というのがあまりよくわからないとこはある。
YouTubeはある程度最近流行ってる音楽もたまに表示はしてくれるけど、パーソナライズがやっぱり強くて普段よく聞く音楽に近い音楽みたいなのを主にリコメンドしてくる。それはけっこう5年とか10年とか、20年とか昔の曲だったりすることが多いので最近の曲になかなか追いつけない。
まあCDとかで聞いていた2000年初期の曲をおすすめされるのは自分の世代的に仕方がないのかもしれないけど、その中でもいい曲だなと思うのは当時ぜんぜん聞いていなかった人たちの曲だったりするのでまたよくわからない。
PIZZICATO FIVE / 東京の合唱PIZZICATO FIVE OfficialYouTube
例えばPIZZICATO FIVEとかがよくおすすめされたりする。この「東京の合唱」のリリース時期は2000年ぐらいで、featuring 松崎しげる、YOU THE ROCK☆と変わったコラボの曲だ。
MVは時代を感じる雰囲気だが曲自体はそんなに古いような気はしない。松崎しげるは特徴的ないい声だし、YOU THE ROCK☆とかもヒップホップがちょうど流行ってて全盛期の時期だし若くて声に張りがあるし聞きやすい。
PIZZICATO FIVEはけっこう当時としては前衛的な音楽を作っていたグループな気はする。たとえば1997年リリースの「大都会交響楽」とかオーケストラにドラムンベースを混ぜたうえでポップソングとしてまとめて曲にしている。
PIZZICATO FIVE / 大都会交響楽PIZZICATO FIVE OfficialYouTube
今でこそドラムンベースのフレーズなんてのは当たり前に使われすぎてる感じはあるけど、1997年にポップソングとして採用するのはだいぶ気骨がある感じがあるし、それをオーケストラに混ぜ込むなんてのはかなり挑戦的だ。2026年の今聞いてもだいぶおもしろい曲だと思う。
1990年代から2000年代初頭は渋谷系とかが流行っていたらしい。自分は1991年生まれなので、中学で音楽を聴き始めるちょっと昔ぐらいにはなるけど。
音楽の渋谷系はフリッパーズ・ギターというか小沢健二あたりが代表的な気がするけど、サンプリングとかがかなり多用されるというか、いろんな音楽ジャンルの要素を積極的に取り入れようみたいな時期だったっぽい。
小沢健二 - ラブリーOzawaKenjiVEVOYouTube
小沢健二とかの曲はまあさすがに時代を感じる曲が多いし、海外の有名な曲のフレーズのサンプリングが露骨にあったりと、今だとちょっとあれかもしれないが、当時としてはいい塩梅に先進的な感じではあったのかもしれない。アートでいうところのアンディ・ウォーホルみたいな大衆にちゃんと売れる新しい音楽。
とはいえ小沢健二の曲は多幸感がある曲が多くて正直好きではあるし、当時流行ったのは十分に納得できる。ただいろいろとあったのか活動休止前の曲はだいぶ精神的に苦しそうなものになってしまったのであれだけども。
最近は星野源が好きだ。といっても本当に最近の星野源の曲が好きだ。
昔一時期すごい流行った「恋」とかは正直あんまりだったけど、最近の星野源はなんかこうバキバキしてる。なんか曲に鬼気迫る感じがある。
星野源 - Star (Official Video)星野源 Gen HoshinoYouTube
星野源 - Mad Hope (feat. Louis Cole, Sam Gendel, Sam Wilkes) [Official Video]星野源 Gen HoshinoYouTube
なんというかとても「マルチに活躍するさわやか系好青年」みたいなパブリックイメージの人が出す曲ではない。今生でなにか世の中に爪痕を残そうと目をバキバキにして必死にあがいている人じゃないと出せない感じの曲だ。さわやかめにラッピングされてるがさらっと死生観を歌う曲とか出してる。
上のMad HopeでコラボしてるLouis Coleも好きだ。
F it up - Louis Cole (Live Sesh)louiscolemusicYouTube
Louis Coleはなんかとにかく前衛的な曲作りとかMVをよくしていて、なんかちょっとネタっぽいけどちゃんと音楽としてめっちゃいい曲をだしている。なんか音楽って自由なんだなって聞いてて思うし、なんにしても楽しそうなのがいい。
THE GOVT. KNOWS - KNOWERKNOWER MUSICYouTube
The Grid Generation (feat. Louis Cole)Cory Wong - TopicYouTube
KNOWERとか別での活動もあるし、星野源以外にもCory Wongとコラボしてたりとかしててたまに遭遇すると嬉しい。
ちょっと話がとっちらかってきたからこの辺にしておくけど、「音楽」という枠を広げる音楽というか「こういうのもやっていいんだ」というような気づきを得られる音楽というのが最近面白く感じてきているし、昔の曲でも当時そういう音楽の幅を広げたであろう先人たちの曲を聞くのもおもしろいなと思っている。
現代アートとかの文脈を知ると音楽の聴き方にも適用出来て面白いね。